Webデザインの推移

Windows95が発売されて「大衆」と呼ばれる私たちの元でインターネットが当たり前に使われ始めてから20年とすこしが経ちました。多くの方が「見た目が変わった」「スマホで見るようになった」「そういえば使うツールが違う」等の変化を感じていると思います。
そのあたりの詳細は多くのサイトで紹介されているので私からの説明は省きます。懐かしさを噛みしめたい方は「Webの進化」というサイトをお勧めします。※新しいタブが開きます。

私がmaiaとして初めてWebサイトをジオシティーズに開設したのは1997年。簡単な絵とほんの少しのhtmlがわかれば簡単に「ホームページ」を開設することができました。
凝ったカッコイイデザインの多くはtableタグが利用されており、それを使用するためのエディターもワープロに毛が生えたような簡単なものが多かった記憶があります。
ほどなくしてJavaScriptを利用した「動きのあるサイト」に人気が出るようになり、PerlなどのCGIも個人の方が普通にデザイン・設置できるようなツールが増えて自分のWebサイトを持つ人が爆発的に増えました。「個人サイト全盛期」と呼ぶ人もいるようです。
そしてその頃から徐々に浸透していったCSS。個人サイトオーナーの間では「font-size」「a:hover」等の要素に特に人気があり、リンクの上にカーソルが乗ると何かしらアクションがあるのが当たり前になったのもこの頃ではないかと推測されます。
CSSが当たり前に利用されるようになった頃、人々は自分でサイトを持つのではなく「Blog」を持つようになり、CSSでブログスキンを変更し、tableタグのサイトは時代遅れとなりました。
そしてtwitterが全盛期と呼ばれる2012年頃、あんなに数多くあった個人サイトの更新は一斉に止まってしまいました。SNS時代の到来と言えるでしょう。

「tableタグ中心のサイトは時代遅れ」と言われるようになった後に主流となったのが「cssのfloatでレイヤーの配置(位置ではない)を決定するサイト」です。現存する多くのサイトがこの「float」を利用して作成されています。
そして、IE10以降に主流となりつつあるサイトの作り方は「CSSのflexを利用したレイヤーの大きさと配置をパソコン側で自動調整して表示してくれるサイト」です。

現在作成しているサイトは「flex」を中心に作成を行っています。
「作成しているのはパソコンであるが実際に閲覧するのはスマートフォンなどのモバイルである」ことも考えなければ、使い方によってWebは意味をなさないものになりつつあるのです。

急激に環境の変化があり、20年経ったいまも落ち着きが見られないインターネットの世界ですが、技術は着実にユーザーとインターネットの関係に寄り添い、進化をしています。
BtoBのサイトであればパソコンでの閲覧を意識するべきだし、BtoCやCtoCであれば、スマートフォンでの閲覧を一番に考えるべきなのでしょう。
今後どうなっていくのかはわかりませんが、制作する側としては常に取捨選択を考えなければならないのかもしれません。